「千尋っ、早く!」
「はぁ!?お前の支度がおせぇからわりぃんだろ!!」
「はいはい。早くこいでよー」
自転車の後ろで文句を言う
毎度のことですね
「あっ、そういえばもうすぐ千尋の誕生日じゃない?」
「あーうん」
ちょうど二週間後かな?
「今年はなにほしい?」
「唯がほ…「毎年よく飽きずに同じこと言えるね」
嫌味ったらしくあたしは言った
「……チッ、どーせまた変なもんだろ」
舌打ちすんな、バカ!
「アホな顔したカエルのがまぐち財布とか出っ歯のウサギのストラップとか…」
「お金いれてるし、携帯にもちゃっかりついてるじゃん」
制服のズボンの左ポケットから
覗くウサギと
後ろポケットから見えるカエルの手
それをみてつぶやいた
「………うっせ」
後ろから千尋を見ると
耳まで赤くなってた

