初恋キッス










「………」

「……はぁ…しゃあねぇな」

「え!くれるの!?」

待ってましたといわんばかりに
キラキラした目で言うあたし

「うっわ…まだなんにも言ってねぇのに」

そんな千尋の言葉も
もう聞こえないふり

「あたし、イチゴのがいい!」

二段目にあるイチゴのアイスを指していうと
はぁ…とまたため息が聞こえた

「これも惚れた弱みだよな…」

ぶつぶつ小さい声でつぶやくと
千尋はスプーンで
イチゴのアイスをすくってくれた

「はい」

「あーん!うまい〜」

さりげなく恋人っぽいことを
してたのにも気づかず
あたしはアイスに夢中だった

千尋は気づかないわけもなく真っ赤っか

「どした?」

「はっ!おまっ…」

「え?あたし?」

「……///」

「なんかしらんけどまぁいいや」

その後、
あたしは満足して家に帰った