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あの日からどれだけの月日が流れたのだろう。



「これでよしっと…」


部屋の荷物をすべてまとめあげた。





水を飲み、ひと息ついた瞬間


――ヒラッ



棚の上から紙のようなものが落ちてきた。




めくってみると、少し幼い私とお兄ちゃんのツーショット写真。



あまりの懐かしさに、少し目が潤んだ。






「…ね、お兄ちゃん


私ね、お兄ちゃんが死んで、なんで自分が生きているんだろうって、ずっと思ってた。

今でも、そう思うときはあるの。


でもね、前向いて歩いてかなきゃって思った。



私は、ひとりじゃないって…
気付かせてくれたみんながいたんだ。



…私ね、思うの。
今、私の大切に思う人達は、すべてお兄ちゃんが巡り会わせてくれたんじゃないか…って。」