「…絶対ぇ離さねえから。」 「っ、うん…」 「二度と、距離置くとか別れるとか言うんじゃねぇぞ」 「うん…っ」 「お取込み中ちょっといいかしら」 急に耳元で聞こえた声に、私たちは抱き合っていた体を勢いよく離した。 「り、涼子さ…」 「桜、今日私に嘘ついたのね? 罰としてこれからいっぱい仕事入れてあげるから覚悟しなさい」 「痛いっ!」 涼子さんは私にデコピンをすると、立ち上がった。 「桜の怪我の治療もあるし、病院へ行くわよ」