「兄貴には渡さねぇよ」 その言葉が止めをさすかのように、あたしは一瞬にして顔が真っ赤になった。 やばい…頭から湯気がでるかもしれない。 「は、な?」 「えっ、あ、だだだだめ!」 いま見ちゃダメ! あたしは心でそう叫びながら両手で顔を隠した。 やばいやばいやばい! 心臓破裂するし… 顔がもしかしたらリンゴになるかもしれない…