「か、ける…くん…」 そう呼ぶあたしの声に反応して、翔流くんはあたしの方を向いて微笑んだ。 だけど、その微笑みは一瞬にして歪んだ。 「…兄貴、何した?」 翔流くんの視線はあたしの目じゃなかった。 次の瞬間。 ドカッ そんな音と共に昇がベッドから落っこちた。 「…っ、いっ」 翔流くんが、昇を殴ったのだ。