… ジンジン はたかれた頬が痛む。 お母さんにはたかれたのは、初めてだ。 無意識に、鈍い痛みをもつ頬へ手をのばす。 耳に残るのは、最後に言われた冷たいコトバと破裂音。 痛い、痛い、痛い。 家を継ぐか継がないかなんて、そんなのあたしの自由。 それは正しいはず。 …それなのに。 あたしは、熱をもった頬に、冷たいモノが流れるのを感じながら、ただただ呆然としていた。