「唯!!
もう、待っててくれてもいいじゃない。探したんだか……ら
え?……」
「あさく……ら……」
そこにいたのは、あたしが一番逢いたくなかった人だった。
びっくりするくらい真っ直ぐでいて人の為に一生懸命。
そんな人。
そして、あたしの初恋の相手。
宮原雄貴だった。
「ひ、久しぶりだな。」
「そうだね。」
二人の間には、有り得ないくらい微妙な空気が漂っている。
唯は、事情を知っているので二人の様子をじっと眺めている。
気まずい空気が嫌なのか、とっさに何か話題を変えなきゃって感じた。
「応援なんだってな。
直人だっけ?そんな歳になったんだな。」
「え、うん。
覚えてたんだ。雄貴こそなんで此処に?」
「俺?
一応、先生になったんだ。
野球部の顧問でさ。」
「よかったね。
夢叶って、昔から言ってたもんね。」
雄貴の夢は、先生になること。何で、先生になりたいのかは絶対に教えてくれることなんてなかったけど。
「ありがとう。
覚えててくれたんだな。」
そう言って、雄貴は笑った。
昔のようにあたしを安心させる笑顔だった。

