「って!
あたしたちカップルじゃないじゃん。」
あたしの叫びは、虚しく響き渡っていた。
何故かしらないけど、ベストカップル賞なんか貰ったあたしたち。
「そんなお二人には、コレ。
ペアストラップです。」
「あ、そこは。
リングとかじゃないのね。」
あたしがボソッと呟きに、司会者は「予算に……」。
特製ステージには、しっかりと金かけて、賞品に金かけないってめちゃくちゃだな。
「ありがとうございます。
大切に使わせて貰いますね。」
ま、カップルじゃないけどね。いいか。
「雄貴、どっちがいい?」
「俺は……ん?………!!」
ギシ。
「危なっ!!」
ガシャーン!!

