2―B 教室はざわついている。 いつものことだ。 授業どころじゃない。 黒板にはいつ書かれたかもわからないような『自習』の文字がでかでかと書かれている。 今日はめずらしく担任が教室に入ってきた。 担任は教卓に立ちオロオロと口を開く。 「あ、えっと席に着いてください……」 だが、誰も聞いていない。 担任はそんなことわかっていたようでそのまましゃべり始めた。 「…今日は転校生を紹介します」