端から見れば怪しい約束がここに交わされた。だがこれは俺にとって限りなくゴールに近いスタートであり、切ったテープはこけら落としのテープカットなのだ。


気分的には酒樽叩いて、達磨に目を入れて花火を打ち上げたいくらいだ。


この妄想儀式の本番は話合いにより、来週の月曜日に開催される運びとなった。


「いってらっしゃい」


この日俺に向けられたお別れの言葉は、いつもに増して、これからの期待と恍惚感を必要以上に与えたのだった。