嘘でもいいから



私は幸村先生の靴箱を見て、一瞬迷ったけど、バレンタインのケーキを入れた。


『先生のことが好きです』


そう書いてある手紙と一緒に。



どうせなら、直接言いたかった。でもそれは先生と彼女さんを傷付けてしまう。なら言わない方がいい。


先生にはずっと笑顔でいてほしい。

私の好きな笑顔で。     
「幸村先生………好きです」


一言 呟き、私は振り返らずに家に向かった。