ルビーの指輪を買うことにした私。
どの指にはめよっかなあ。
指輪のサイズを調整するので、はめる指を決めてサイズを調整せねばなりませぬ。
決めかねて指輪をジーッとみつめていると、ガイドが指輪をとった。
そして、バナナを食べた手で、私の左手の薬指にはめようとした。
「何すんねん!!」
「エリカさんこそ、何するんですか、痛いデス。」
エンドーの腹に、私の右手の拳がクリーンヒットしていた。
左手の薬指は結婚指輪だろうがっ。
この国の人達には、そんな習慣はありません。
そして指輪は、薬指にするのが一番キレイなのだそうです。
「小指にあわせてください。」
と、お姉さんに指輪を渡すと、
「じゃあ、ちょうど良い指輪選んで。」
と、飾りのない指輪をじゃらじゃら出してきた。
…号数じゃないの?
片っ端から小指に指輪をはめていく。
ちょうど良い指輪を見付け、お姉さんにチェックしてもらう。
後は、明日の朝…帰る日の朝受け取るばかり。
「バナナ食べる?」
と、お姉さんが、そこにいた人たちみんなにバナナをくれた。
なんでバナナなの?
わかんないけど、バナナを食べようと皮をむこうとしたら、
「何やってるんですか?」
と、エンドーに言われた。
「バナナ食べようと思って。」
「バナナ食べたことないんですか?」
「何言ってんの!?バナナくらい食べたことあるよ。」
「皮のむき方が逆ですよ。」
「何言ってんの?皆こっちから皮むいてんじゃん。」
他の人達を指差す。
私達は、バナナの付け根からむきますが、それが意外なようでした。
私も意外だよ。
そして、バナナ、めっちゃうまい。
今まで、それほどバナナに思い入れがなくて、カンボジアに来てもパイナップルばかり食べていたが、今度からバナナも食べよう。