コイノユクエ

私は、かすみ草を更に差し出す。

彼は、満面の笑みをこぼしながら受け取る。

「ありがとう。じゃあ、遠慮なく」

そう言うと、彼は、キャンバスに向かう。

「もう一度、君に会えて良かったよ。この絵、今日で描き終わるんだ。後、細かい色ずけはアトリエで出来るから」

え!?そっそんな…

私は恋のスタートラインにも立てない。

ウインドブレーカーも借りたままなのに…