でもついてまわるのは家のことばかりで見つけたバイト先もお金持ちなら働く必要がないといわれ学費以外の援助は一切なかった。
それでもやりたいことのために何があっても自分のやりたい仕事に就くためには祖父に認められなくてはならなかったので意地だった。
「だから私はなんとしても執事を目指すために屋敷を探していてしかし祖父の圧力がありどこも十代のお金持ちの杞憂だと嘲笑いました。
18で高校を卒業までに屋敷で働かなければ祖父の会社を継ぐ約束でしたがしかし私は祖父の理念など関心すらなかったんです」
『もういいから零人さん自分が産まれていて辛かったなんてそんなの結果論で別に零人さんのせいじゃないからそんなに自分を責めないでよ』
零人は何もいわなかったがただ彼には無自覚のトラウマがあることやたくさんの複雑な事情を抱えながら今まで過ごしていた。
零人がそれからしばらくしてから悲しそうに目を伏せてそれから二人はまた連絡がつかないまま彼はどこかへ行ってしまっていた。