手紙を置くとしっかり向き合う零人だった。
「お祖父様が僕を何よりも大切に思っていることを知っていました。
だからこそ会社は継げません」
「知っているよ。
私は無理矢理会社を継がせようなんて思っていない。
君は好きに生きるといいさ。
どんな形であろうと私の自慢の孫なんだからやるならちゃんとやるんだぞ零人」
「ありがとうございます。
お祖父様が大好きです」
「それも知っているよ。
私もだよ」
そういっていて抱き合っていた。