「んなわけないでしょ?」

「だっていつも幸大と居ただろ?」


「あんたが幸大と一緒に居たから自動的に幸大とも居ただけで…

本当はあんたと一緒にいたつもりだったわよ。」


「でも昨日…

俺だけ除け者にして…」



「あんた…バカでしょ。」

「何でだよ。」

「恋愛相談を本人にしてどうすんのよ。」


「あ…

そうか…」


「それで、聞いてほしいことがあるの。」

「ん?」

「実は…」




真知は父親に関してのことを話し始めた。






その頃、廊下。


「よっ、と。」

幸大が言う。

ヒュッ、


パシッ、

「行くぞ!」

渚が言う。

ヒュッ、


「おっと。」

パシッ、


「何やってんのよ…」

瑠璃が言う。

「キャッチボール以外の何に見える?」

幸大が言う。

「先ほど睦月と皐がソフトテニス部のボールを持ってきたからな。」


「近づけないからキャッチボールにはもってこいだ。」



「…。

真知さんから連絡が来ましたわ。

入ってきていいそうですわ。」

麗美が言う。