しばらくして


保健室


「ん…。


あれ?

…。

ああ、保健室に運ばれたんだっけ。」

真知が目を覚ます。

「起きたか?」

朝日が言う。

「今は…授業は?」

「三時間目が始まったばかりだ。」

「あんたは受けなかったの?」

「たまにはサボりたくもなるさ。

それより、ほら。」

朝日がパンをいくつか差し出した。

「え?」

「朝食を食べてないって聞いた。

顔も青かった。」

「もう平気だって。」

「いいから食えって。

ちなみに起きる直前まで腹が鳴ってたぞ?」

「はぁ。

あんた、幸大に似るわね。」

「マジか!?

オンリーワンが俺のポリシーなのに!!」

「そうじゃなくて…


適当な感じなのに、他人事になると真面目になったりしてさ。」

「そりゃ、自分のことよりも大切だからだろ。」


「…た、大切!?」

「ああ。

それよりもさっさと食え。」

「うん。

いただきます。」

「じゃ、俺は寝るからベッドを使う生徒が来るか昼休みになったら起こして。」

そう言って空いてるベッドに潜り眠りについた。



「…ありがと。」


「…。

男として当然のことだからね。」