「でも、自ら進んで渚が召し使いをやるとは思わなかった。」

幸大が言う。

「私はこの賭けを受けた時、君を見下し、自惚れていた。

今さら、実力の差がわかったから賭けは無しにしようなどと言えない。


それに、これは私が二度と慢心せぬようにという意志の現れと思ってくれ。


私が君の召し使いである以上、二度と自惚れない。」


「…。

ならいいけどな。」

「だから、たまにでいい。

私の剣の練習に付き合ってくれまいか?」


「ああ。

任しとけ。」






昼休み

教室


「あの…皆さん。」

閖が話しかける。

「ん?」

幸大が返事をする。

「皆さんに言わなければいけないことが…

ですが、あまり人には聞かれたくないのですが…」


「わかった。

秘密基地の初公開といくか。」


「幸大君。

お昼食べない?」

睦月と渚がやってくる。

「本当はお弁当を作ろうと思ったが君の好き嫌いやアレルギーを聞いていなかったから今日は断念したんだが…」

渚が言う。


「いや、べつに弁当は作らなくて良いから。


あ、閖。

二人にも聞かれたくないか?」

「いえ。

お二方にも聞いてもらいたいです。」

幸大たちは秘密基地に移動した。