「シワができたら私のことを嫌いになりますか?」

「そんなことはないけど…」


「じゃあ問題ありませんよね?」

「いや、それは、」


「皐、睦月。

その本は確保しといてくれ。


後で運ぶから。」

渚が言う。


「何かの本なんですか?」

閖が言う。

「幸大の愛読書ですわ。」

麗美が言う。

「ま、新しく仲間になったんだし、後でじっくり見れば良いわ。」

瑠璃が言う。

「じゃあ…この段ボールに入れて女子更衣室の方に入れとくから後で運ぼうね。」


睦月が言う。


本が運ばれた。


「ギブギブ…」

真知はうつ伏せの朝日に乗っかり顎を引き上げてのキャメルクラッチ。



「でもさ…


幸大君もこういう本を見るってことはこういうのが好きなんだよね?」


皐の一言で一斉に幸大の方を見る。



「いや…まぁ…


男のロマン…と言うか…」


「幸大さん…

お説教を続けますから…」

「だから出るのが先でしょ?」

「後で抱き石の拷問をしてみたらどうかな?」


「渚は俺を拷問する気かよ!?」

「仕方ないですわ。」

麗美が言う。

「当然ね。」

瑠璃も言う。




「で?

朝日も本みたいにああいうのが好きなの?」


「そりゃ、男だもん。

大好…ぎゃあああ…

ギブ!!

ギブです!」

足を引っ張られての逆海老反り固め。