「ここにリボルバー式の銃と弾が一発。

残りの弾は水の中だ。

まぁ…水は流れちまったが、弾は使えなくはなってるはずだ。


賭けの内容はもうわかるな?」

幸大が言う。


「ロシアンルーレット…ですか?」


「ああ。」

カチャッ、

ガチャッ、


幸大は弾を入れた。


ギリリリリリリッ…


リボルバーを回す。


「さて…

先か後か、どっちがいい?」



「…。


さ、先で…」


「ほらよ。」

「…。」

閖は頭に銃を当てた。


カチャッ、

撃鉄を起こす。


「っ…」

閖が動かない。


「まぁ…普通に考えて引き金は引けないだろうな…


お前に命を賭ける勇気はあるか?」


「っ!!



行きます…」


カチャンッ!

静かなプールに次は当たりの音が響いた。


「…おめでとう。」

チャキッ…

幸大は頭に銃を当てた。


「待ってください…

ロシアンルーレットはどちらかが死ぬまで…ですよね?


そんなの…」


「…見ておけ。」

「え?」

カチャンッ!
カチャンッ!
カチャンッ!
カチャンッ!


幸大が4回当たりを引いた。