翌日


「眠いな。」

「同感。」

教室に入るなり同時に机に突っ伏す幸大と朝日。


「ねぇ、本当に昨日の壁の穴がなくなってるんだけど。」

真知たちがやってきて小声で話す。

「ん、ああ。

そりゃ、金を払ってんだからそんくらいちゃんとしてくんなきゃな。


ちなみに、秘密基地には食料やその他色々と運んである…そうだ。」

「幸大さんはすごいのですね。」


「…ん、メールだ。

なぁ、幸大。

昼休み暇か?」

朝日が言う。

「どうかしたのか?」

「いや、なんか男連中が昼休みに部活見学をしたいんだってよ。」

「昼休み?

放課後じゃなくてか?」

「ああ。

昼休みにもやってるらしい。

剣道部だとよ。」

「ふぅん。」

「で、皆で見に行こうってことらしい。」

「わかった。

でもよ、妃学園に来た男子って剣道部なんか一人もいなかったし剣道に興味がある奴なんかいたか?」

「さぁ?」


「渚先輩が目当てだと思いますよ?」

夕日がやってきて言う。

「渚先輩?

夕日は知ってんのか?」

朝日が言う。

「うん。

二年生なのにこの学園で一番剣道が強いの。

全国どころか世界大会でも優勝したことがあるんだから。」