「攻めるのはいつ?」

瑠璃が言う。

「夜明け前と皐が…」

渚が言う。

「それは敵が奇襲を考えてない時だけだ。

今回は警察の強行突破がある。


一番良いのは夜明け前の強行突破が無く、安心した明け方だ。」

「どこから攻めるの?」

瑠璃が言う。

「まずはこの秘密基地からバレずにでなければなりませんわ。」

麗美が言う。


「俺たちの教室に俺の学校用の鞄がある。」


幸大がモニターを拡大した。

「これがどうかしたと?」

渚が言う。


「確か…」

幸大はアタッシュケースを開けるとスイッチを取り出した。

「これを押すと鞄から煙幕が出る。」

「でも、教室までの道のりはどうしますの?」

麗美が言う。

「違うって。

教室の煙幕は囮だ。」

「どう言うこと?」

瑠璃が言う。

「学校ってのは火災報知器がついてる。

しかも、普通の学校は熱感知器だけだが…

妃学園はお嬢様学校だからな、丁寧に煙感知器もついてる。」


「つまり、君は警報を鳴らそうというわけか。」

渚が言う。

「ああ。


その前に、閖に宣戦布告だ。」

幸大が電話をした。


『幸大さん…どこにいますの?

他の皆さんもおりませんが…』


「秘密基地さ。」

『そうですか。

早く出てこないと人質を殺そうと思っているのですが…』

「殺してもどうせ知らない奴らばかりだからな〜。」

『そう…ですか。

今、私は人質に銃を突きつけています。』


「嘘つくな。

お前の姿は監視している。

護衛が6人。

人質のいない部屋で電話をしているんだろ?」