学舎ハーレム

「…行きなさい。」

「…。」


「君の覚悟が見たかっただけじゃ。」

組長が言う。

「…。

お前らの金はいらないから置いていく。」

幸大はヤクザに金を返し、持ってきた分だけをアタッシュケースに入れた。

「皐、睦月。

行くぞ。」


「え、あ…うん。」


「なぜ…サイコロを振った?」

組長が呟く。

「こいつらが、俺に託すと、信じていると言ったからだ。


俺はこいつらを信じている。


俺が信じたこいつらが俺を信じるなら…


俺も自分自身を信じるしかないだろ?


タンブリング・ダイスか。


じゃあな。

なんかあった時はあんたらの力を期待してる。」


幸大が雑居ビルを出た。






「組長…なぜ…あんなことを?」


「ワシは、息子が堅気として生きることに反対し、親子の縁を切った。

しかし…その息子も今や会社を立ち上げて社長になっている。


そして、孫娘もいる。


その孫娘とはたまに会うのだが…


好きな相手ができたと言ってな。

それが、彼だそうだ。


彼は他にも数人の女を侍らしとるそうだ。


だから、どれほど生半可なガキか…見定めようと思ったが…


孫娘が好きになるくらいだ。


ワシが勝てるような相手ではなかったな。」


組長が襖を開けた。

「やはり…か。」

組長が見たサイコロの出目は6だった。

「彼になら…渚を任せれるやも知れんな。」