いまならわかる。
私を普通の高校生にするためには
真実を知らせない方がいいと
思ってくれていたんだよね??
聖ちゃんはずっと
そうすることで
私を守ってくれていたんだよね??
だけど、あの時の私は
うやむやなこの状況にいることに
ガマンがならなかったんだ。
私はあの神崎律子の娘だから
自分の身くらい
自分の力で守りきれると
勘違いしていた。
だから…
聖ちゃんたちの精一杯の
愛情に気づくことが出来なかった。
「聖ちゃん、ハッキリ言って。
聖ちゃん達は一体何者なの…??」
ギロリと睨んで。
まるで反抗期のコドモのように大人気ない目をして聖ちゃんを睨みつけると
、ツカツカとヒールのかかとを鳴らしながらミキちゃんが聖ちゃんに向かって歩き出す。
そして聖ちゃんの肩にポンと手を置くと、2人は目を見合わせてコクンとちいさく頷いた。
フウと深くため息を吐いて私の目をまっすぐに見据えると
「美優。私達は、聖哉の言ったとおり全員“探偵”なの。」
「え……??」
「カフェオーナー・ホステス・刑事・モデル・学生…。私達の表の顔は全て情報収集のためにある。」
そう言って
ミキちゃんは真実の切れ端を語りだす。


