作戦?
任務??
あんた達さっきから何ワケわかんないこと言ってんのよ!!
イライライライラ
さっきから私の心の中はざわついて
ワケのわからない苛立ちと
焦燥感でいっぱいになっている。
「さーて、帰ろっ♪
美優、オレがエスコートしてあげるっ。」
だから…かな?
いつもみたいにじゃれてきてくれた陸ちゃんの手をパンッと弾くと
「あんた達…なんなの…??」
腰の抜けたまま
ペタンと地べたに尻餅をついたまま
私はポツリと呟く。
「さっきの身のこなしだけじゃない。
こんな危険な事件に遭遇しておきながら、顔色一つ、声色一つ変えたりしない、その落ち着きはいったい何なの!?」
私の知ってる5人は口うるさい
少しやんちゃなだけの
お兄ちゃん。
黒豹みたいな聖ちゃんに
冷静沈着な総ちゃん
いつも美人なミキちゃんに
いつもカッコイイ、レオン君
かわいいワンコな、陸ちゃん
さっきみたいに燃える目をして
ジークを追い詰めた
あの目を私は知らない。
さっき見た5人は
他人も同然だった
よく知ってる5人の皮をかぶった
知らない他人。
それが…
私には許せなかったんだ。
「ねぇ、聖ちゃん。
聖ちゃん達の本当の姿は…一体何なの…??」


