そして、その瞬間


「よくやった!!陸!!」



ガハハハと大笑いをしながら
私を押さえつけていた熊男が
パッと手を放して私を解放する。



――な、何がおこってんの!!?



頭の中はハテナマークがいっぱい。



ポカーンとしながらことの成り行きを見守っていると




「マッタク。いつOKを出すのかとこっちはヒヤヒヤしてましたヨ。」




私を押さえつけていたもう一人が、フゥとため息をはきながら面倒くさそうに立ち上がる。





そして反対側を押さえていたもう一人の黒スーツ男が、私の眉間に突きつけられていた銃を思いきり蹴りあげて



「まったくね。
もうちょっとで命令無視するところだったわよ。」




ジークの手から銃を思いっきり弾き飛ばす。




そして不気味にニッコリ笑うと


「ごめんね、美優。」




そう言って、黒スーツ熊男は私の体をギュッとギュッと抱きしめたんだ。