「残念だったな、小娘。
今度生まれ変わったら、普通の人生歩めよ?」
そう言って
ジークは胸元からサイレンサーのついた拳銃を取り出して、私のこめかみにクッと当てる。
額に感じる鉄独特のひやりとした感覚
普通なら
普通の女の子なら
取り乱して
泣き叫んで
命乞いをするんだろう。
だけど…
この時の私を支配していたのは
恐怖ではなく、強い憤り。
――くぅぅ~!!なんで見つけちゃったのよ、こんな工場!!!
っていうか、ワケわかんないうちにこんなところで人知れず殺されるって、どういうことよ!!!!
シスコン神崎ブラザーズと、女王様なお母さんに囲まれて育っただけでも十分不幸だと思うのに、なんでこんなオマケまで神様はつけちゃうのよ!!!
ムカツク、
ムカツク、
むかつくー!!!
そのムカつきとイラつきが
MAXになった時
私は完全に腹をくくって、
こう決意した。
どうせ死ぬなら…
どうせ死ぬなら
最後くらい抵抗してやる!!!
簡単に殺されてたまるかーっ!!


