「今回は美優を自由にしてあげて欲しいのよねぇ…」



そう言って
美樹は聖哉に向かって
一枚の紙を差し出す。




それを受け取り中身を確認すると




「泳がせる理由は??」




聖哉はさっきとは打って変った真剣な表情で美樹に詰め寄る。






「何言ってるの。
聖哉ならソレ見ただけでわかるでしょ?」





美樹が渡した紙に書かれていたのは
美優の行こうとしている遊園地の施設地図





詳しいことは何一つ書かれず
何の変哲もないただの地図



何か変わったことがあるとすれば…
地図のある施設に書かれた赤い丸じるし。







「この赤丸でくくられた場所が
例の場所か??」


「えぇ、おそらくは。」


「根拠は?」


「ふふ。それも全部お見通し…でしょ?」





そう言って
美樹はフフッと意味ありげに笑う。