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場所は変わり芹沢邸では脂っぽい汗を垂らしてガハハと笑う勅使河原と、フフッと勝ち誇った顔をした芹沢忍が芹沢邸の廊下を歩いていた。
日本家屋の芹沢邸。
渋みを帯びた木目の廊下を歩きながら、芹沢と勅使河原は先ほどまでいた応接室を目指す。
「あの警官の悔しそうな顔!見物でしたな!!」
「フフっ。私にケンカを売るまでは良かったんですけどね。警部ごときが私を追い詰めるなんて、できるハズありません。」
芹沢の手の中には勅使河原の裏帳簿が隠されているマイクロチップが握られている。
——バカなヤツだ。
芹沢組は今はまだ小さな組だが、これから俺が大きくしていくのだ。そのための献金。そのために政界とパイプを繋いだのだ。それが⋯⋯彼の人の望みだったのだから。
「私には強い味方がいます。
強い強い味方⋯⋯がね??」
そうだ。俺にはあの人がついている。
だから、こんな子供だましの方法で俺を追い詰められるハズがない。
フフッと笑って応接室の扉を開けたその瞬間
「こんにちは。イケメン組長さん。
その“強~い味方”のお話、じっくりゆっくり聞かせてくれる??」
芹沢のこめかみに、冷たい銃口が突きつけられた。


