え??
私のおかげ??なんで??
私、何にもしてないよ??
不思議に思って首をかしげると
「勅使河原は言っていたでしょう?『裏帳簿はエリザベスの首元に隠した』と。それを聞いてもしかして⋯⋯と思ったんです。」
「どういうこと??」
「僕は首元に隠したのはマイクロチップだけだと思っていました。だけどね??その会話を聞いてもしかしてパスワードも首元に隠しているんじゃないか、と疑いました。」
そう言って。総ちゃんはエリザベスの首輪の裏側を私に見せると、もう片方から何やら怪しげなペンライトを差し出してくる。
「見ててくださいね?美優。」
そう言って総ちゃんがペンライトの青白い光を当てると、そこに浮き出てきたのは“Erizavesu”の文字。
「な、なにこれ!文字が浮き出てきたよ!?」
「このペンライトはブラックライトです。蛍光増発剤の入った特殊なインクで文字を書くと、普通に見たときには無地なんですが、こうしてブラックライトを当てると文字が浮き出してくるんです。」
す、すごい⋯⋯。
たかが首輪にここまで細工をするなんて⋯⋯!!
勅使河原氏の用意周到さに若干呆れていると
「紙幣にも使われてるんだぞ?このインク。」
ニシシシと笑いながら聖ちゃんが自信たっぷりに呟く。
「え、そうなの?」
「おう。偽札対策で使ってる。
今度千円札にブラックライト当ててみな??日本銀行の印章が浮き出して赤く光るはずだぜ?」


