不思議に思って総ちゃんを見つめると
「そもそもコレの正体が何なのかは美優が床下に潜り込んだ時に傍受した会話から発覚したんです。」
「え?そうなの??」
「はい。このデータを見るにはね?
パスワードが必要だったんですよ。」
総ちゃんはこんな言葉を口にする。
「何個かの質問に答えていく形のパスワード。全部で5問あるんですが、最後の質問『あなたのペットの名前は?』がどうしても解けないんです。」
は??
ペットの名前??
そんなの簡単じゃない。
「答えはエリザベス、でしょ?」
勅使河原の家にはエリザベス以外のペットはいない。
その質問は何よりも簡単なものに感じるのに……どうして解けなかったの?
「そう。答えはエリザベス。
だけど英語で打ってもカタカナで打っても答えが出てこないんですよ。」
「え…??」
「エリザベスも、エラー。 Elizabethでもエラー。陸に暗号解読ソフトを使ってもらいましたが、無理に解こうとすると防護システムが働いてデータが初期化してしまう仕組みになっていましてね。コレが勅使河原にとってアキレス腱となるデータだとは分かっていても何が入っているのかがわからない。そういう困った状況だったわけです。」
えぇー!?
何その状況!!
宝の持ち腐れじゃない!!
残念な展開にハァとため息を吐く私。
そんな私を見てケケケと笑うと
「でも、ミューが発想の転換をくれたおかげで謎が解けたんだよな~!?総一郎!」
嬉しそうに聖ちゃんが総ちゃんの頭を小突く。


