芹沢に突きつけていたエリザベスを胸元に戻して、ぺこりと頭を下げると
「面白い。面白いなぁ、小娘。」
芹沢は私を見て愉快そうにハハハと笑う。
一瞬、許してくれるのかな?!
そう思ったけれど
「あぁー!!芹沢さん!
コイツ、あの探偵どもの仲間ですじゃ!!」
芹沢の後ろからヨロヨロと現れて、私を指差した勅使河原議員のせいであえなく撃沈。
——こいつ〜!!
「残念だねぇ。
なかなか面白い女だったから、愛人にでもしてやろうかと思っていたが……殺せ。」
「せ、芹沢さん?!」
「この小娘は床下から現れた。
例の話を聞いている可能性がある。万が一、聞いていないとしても…私とアンタが繋がっていることをこの小娘は知ってしまった。」
「し、しかし…!!」
「何を躊躇する?
面倒なやつは殺す。これがヤクザのやり方だ。アンタもそれを承知したうえで俺にすり寄ってきたんだろう??」
芹沢忍は驚くほど冷たい瞳をして私を見つめる。
感情のないビー玉のような、瞳。その瞳で私を見つめると
「殺せ。
そして、内々に処理をしろ。」
踵を返し、部下に私の処理を頼み、
「勅使河原さん、アンタも人1人殺すぐらいでガタガタ言ってるような胆の座り方なんてしてたらねぇ??この先上手くやっていけませんよ??」
そう言って芹沢がその場を去ろうとしたその瞬間。
「ニシシシシーっ!
ありがとうございます!今のお言葉頂きましたーっ!」
私の服のどこかから、聖ちゃんの声が響き渡った。


