かび臭くて、薄暗くて
なんだかネズミの死体とかが転がってそうな、不気味な床下
結構年代モノの家だけに、湿った重い空気がなんともいえない。
クモの巣をかき分けて
砂利の痛みに耐えながらエリザベスを追いかけているとエリザベスはあるところに来るとフッと腰を下ろしてフニャアと顔のお掃除をし始めた。
――ククッ!チャーーーンスッ!
大きく腕を伸ばして
「つかまえたっ!!」
エリザベスを抱っこすると
『…で…大丈夫なんでしょうな?
そんな探偵なんかを家に上げて…。』
んん??
耳の上から誰かの声が聞こえてくる。
『ハハハ!その点はご心配なく。
いくら家探しをしても帳簿は見つかりゃしません。どうも妻が頼んだあの忌々しい探偵どもは警察がらみらしくてニセの裏帳簿を掴んでいったようですがのぅ…、あんなの持って行ってもなんの腹の足しにもなりませんわ。』
――え…?え…?
この声って……
なんだか聞き覚えのある、この下品なオジサン声
”全く!!あのガキだけは生かしておけん!!芹沢さんに電話しろ!!
目にモノみせてくれるわ!!”
こ、この声って…
勅使河原議員!!?
あの油ギッシュでキモチ悪い
ガマガエルみたいな風貌を思い出して、背筋の奥にゾゾッと冷たいものがこみ上げる。


