追いかける

走る

逃げる


追いかける





デブネコ・エリザベスとそんなことを続けていたら、私は大きな日本家屋の前についた。





大きな門構えと、どこまでも続く長い壁




「うひゃぁ…、こんなお家あるんだぁ……。」




渋みのある木の門に高そうな瓦屋根
感心しながら辺りを見ていると




「あ!エリザベス!!」



エリザベスはふふんと笑ってその日本家屋の中に入っていった。






――わっ!!どうしよう!!





逃げるエリザベス
追いかける私


一瞬悩んだけれど…
幸いなことに辺りを見回しても人っ子一人見当たらない。





「これは…チャンス??」





ココまできてあのデブネコを捕まえられなかったなんて…、屈辱にも程がある!!


みんなは仕事もしてて忙しいんだもん。



これくらいしか私がお手伝いできることなんてないもんね。




――よし!!行くぞ、美優!!




そうフンドシを締めなおした私は




「待ちなさい!エリザベス!!」



その大きな門をくぐって、日本家屋の中へと侵入した。