いいようのない怒りをお腹の中で抱えながら一人イライラしていると
「少し街外れの住宅街をウロウロしていたところを捕獲しました。エリザベスちゃんで間違いはないですか??」
聖ちゃんは外用のデキルオトコの仮面をかぶって、勅使河原夫人にニッコリ微笑む。
「えぇ、えぇ!!
コレはエリザベスちゃんザマス!!
この金の首輪が目印ザマス!!!」
迫力ある頷きに
聖ちゃんはニッコリ微笑むと
「よかった。
ではこちらの捜索終了書にサインを。
そして松コースの残金40万を頂きたいのですが、よろしいですか??」
そんな悪魔な一言を口にする。
――えっ!!?お金貰うの!!?
よく考えてみて?
エリザベスを誘拐したのは聖ちゃんなんだよ??
いわば勅使河原さんは被害者なのに!!
誘拐犯が被害者から
堂々とお金を巻き上げるなんて…!!
詐欺じゃん!!
手の込んだ、詐欺じゃん!!
ドン引きしてる私をよそに
「もちろんザマス!!!
今すぐ用意するザマスよ!!
とりあえずリビングまで来て欲しいザマス!!」
「ありがとうございます。
ではお言葉に甘えて。」
貰う気満々
やる気満々な聖ちゃん
う、うわぁぁぁ…
すごいよ、この図々しさ……
悪魔!!
オニッ!!
なんて悪魔なんだ!!!!


