「ふふっ。 じゃあ、よろしくね?聖ちゃん。」 ミュー・メットをかぶって後部座席に乗り込むと 聖ちゃんは私の左手をゆっくりと引き寄せた。 「ミュー。 しっかり俺に掴まってろよ?」 そう言って。 体を密着させて、私の腕を自分の腰に きつくきつく絡ませると。 「おっしゃ!! じゃー、行くぞー!! 振り落とされんなよ、ミュー!!!」 聖ちゃんは満足そうに笑って バイクを風のように走らせた。