いや…
でもそれならこんな危険を冒さなくてもいいはずだよね??
うーーーん……
総ちゃんと
お母さん
2人の話を統合しながら
私なりに一つの答えに
たどり着こうと思案を
張り巡らせていると
「はい、妄想ごっこはそこまでよ。」
ミキちゃんがパチンと手を鳴らす。
「話が大きくなってるけれど、私達の直近の目的は勅使河原氏の闇献金事件よ?
ラスボスにキモチを張り巡らせるのは構わないけれど、まずは目の前の事件から片付けましょ。」
その言葉に驚いて
私はハッと顔を上げる。
――た、確かに!!
今はそんなコト考えてる場合じゃないよね??
そうよ!
今追ってるのは
あのガマガエルオジサンの汚職事件よ!!
その言葉にふっと我に返って
目線をあげると
ミキちゃんと視線が絡み合う。
すると
ミキちゃんは柔らかに微笑んで
「美優。
はやる気持ちはわかるけれど、まず固めるのは足元よ?遠くを見すぎて足元をすくわれたら何もかもが終わりだわ。」
私の気持ちを
なだめるようにそう言った。