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勅使河原(テシガワラ)さんという嵐が去った後、お母さんはメガネをかけたまんま依頼書類とにらめっこしている。


そして、近くにあったコーヒーを手に取ると



「美優」


「なに?」


「聖哉に電話してくれるかい?
依頼が来た…って伝えればわかる。」



そう言って
お母さんはニヤリと微笑んだ。





――そっか……





きっとお母さんの言う
梅コースの探偵は私
竹コースは今事務所にいる探偵さん



そして…
松コースは言うまでもなく
聖ちゃん達、神崎ブラザーズに違いない。






お母さんの言わんとしていることにピンときて


「聖ちゃんだけでいいの??」


と訊ねると


「えぇ。
聖哉だけで大丈夫。」


そう言って
お母さんはニヤリと笑った。