記憶は失う
でも平凡で穏やかな生活を選ぶのか
記憶はそのまま
でも危険と隣り合わせの
デンジャラスな毎日を選ぶのか
私の出した答えは……
「そんなの、
こっちに決まってるでしょっ!!」
「「美優!!」」
「Miyu!」
「ミューっ!!!」
私が選んだのは…
神崎探偵事務所・所長の名刺。
顔をパァっと明るくさせて喜ぶ
神崎ブラザーズに
冷静な顔して
フフンと微笑むお母さん。
「後悔しない??」
妖艶な美女・神崎律子から
飛び出した問いかけに
「当たり前でしょ!!
記憶を消されるなんてまっぴらゴメン!
自分の人生、他人に担がれて守られるだけの人生もまっぴらゴメンだわ!」
フンっと鼻を鳴らして
私は答える。


