いつものように、明るい笑みを浮かべる悠ちゃんを見て、私も思わず笑みがこぼれた。
「うん。舜くんを紹介してくれてありがとう」
悠ちゃんがいなかったら、舜くんの紹介もなかったんだよね。
ぺこっと頭をさげた私の前で、悠ちゃんはパクっとたこ焼きを口に運ぶ。
悠ちゃんの前には、たこ焼きが10個くらい置いてあった。
…自分で買ったのかな?
悠ちゃんは、お好み焼き派のはずなのに。
「あ、コレ?たこ焼き屋の姉ちゃんがくれた」
目をまるくしてたこ焼きたちを見つめていたのがバレたのか、悠ちゃんがそう言う。
本当はお好み焼きがよかったけどな~、と笑いながら付け足す悠ちゃん。
そっかぁ。
だからこんなにいっぱい…。
「お、スマイルだ」
またドォン!とあがった花火を見て悠ちゃんがそう言う。
私がたこ焼きから空に視線を移したときにはもう、いびつなハートの形の花火が散るところだった。
私もスマイル見たかったなぁ…。
次、次に期待しようっ!
本部席、と書かれた席で一生懸命次々に光っては散る花火を見つめていると…。


