…一方私は…。




ふふっ、何してもらおっかな?




クレープ一年分券でももらうかなぁ?




なんて、もう80点を取った気でいる。




「あ、そろそろ帰るわ。次までにここ、2ページ分進めとけ」




浮かれ惚けていた私に、舜くんは問題集の右下と左下に書いてあった数字を赤で囲んで見せる。




ゲッ…。




一番苦手な部分だ…。




1人でクリアしろっていうの?




…ま、とりあえず頑張ってみよう。




「どうもありがとう。バイバイ」




舜くんを玄関まで送ってドアを閉めた後、机に向かうと携帯が光っているのが見えた。




コレをやらなきゃいけないけど…。




もしかしたら急用かもしれないし…。




問題集を終わらせてから見るか、やるまえに見るか迷った挙句……。




「電話終わったら、ちゃんとやるもん!」




自分で自分に理由を言って、携帯を開いた。