【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-







もう呼び捨てにされてる…。




仕方ない、先生に逆らうワケにもいかないしな…。




「わかりました。舜くん、でいいですか?」




そう首を傾げると、舜くん(仮)はコクッと頷いてくれる。




「それでいいよ。そういえば、親は仕事?」




舜くんって、クールなのかなぁ。




さっき笑ってくれてから表情ひとつ変えない舜くんを横目に、私は紅茶のカップを持った。




「両親ともに、海外なんです。おかげで女子校育ちです」




出会いがなくて…と泣き言を漏らすと、舜くんはふ~んと頷きながら紅茶を飲む。




「女子校か。タイヘンそうだな」




うん、勉強めちゃめちゃ難しい。




…舜くんみたいな人から見たら、私なんて次元の違うバカなのかなぁ…。




確か悠ちゃん、舜くんは「秀才」だとかなんとか言ってた。




悠ちゃんの大学は、通ってるってだけでスゴイとこ。




私も、幼なじみが通ってるんだー!って何回も自慢した。




そんなところで『秀才』なんてあだ名が付く人に教えてもらうなんて…。




はっきり言って、キレられたりしないか不安。




だって、舜くんから見たら私なんかきっとバカを通り越して大馬鹿だよ?




『てめぇ、覚え悪すぎなんだクソ野郎!』なんて言われてもおかしくない…。