両手の自由を奪われたひなは、少し震えた声でそう言う。




…でも、今の俺には、コイツのなにもかもが…。




「すげぇ可愛い。……もう止まんない」




可愛くて、欲しくてたまらない。




「ちょっ……舜くん……!?」




パジャマの一番上のボタンを外すと、泣きそうな声で俺の声を呼ぶひな。




あー、もう。




自分の理性が脆いのがよくわかった。




俺はひなを傷つけてまで、自分の欲を満たすのか……。




「ねぇっ…?舜くん、頭冷やそうよぉ……」




とやかく言ってるひなを無視し、パジャマの第二ボタンを開ける。




…そして、鎖骨らへんに思いっきり吸い付いた。




ひなに嫌われたくない、でも止まんない。




今日、やっと想いが通じたのに…。




俺はそれを、自ら壊そうとしてんだ。




「舜く……いっ……」




吸い付いたところを甘噛みすると、ひなの甘い声が聞こえる。



もっと……。




その声で、俺の名前を呼んで。




俺を求めて。




俺に溺れて…。




何か所も何度も自分のしるしをひなの体に刻み込んだとき、ひなの大きな声が響いた。




「………しゅ、舜くんってば!」




「っ、…………」