【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-







私は篠崎さんが手に持っていた紙切れを、本能で奪い取った。




み、見られたぁっ…。




最悪だ…。




私は取り返したソレを、ぐちゃぐちゃ…と丸めてゴミ箱へ投げる。




「本当にバカなんだな」




……しょうがないの!




あれはたまたま…。




ククッと笑っている篠崎さんから奪って捨てたのは、もちろんあの忌まわしいテスト。




国語23点、英語8点、数学2点…。




これ以上はもう言いたくない…。




嫌な思い出を掘り返され泣きそうになった私の頬を、篠崎さんのキレイな指がはさんだ。




そして、痛いくらいに両頬を潰されて唇が突き出る。




「そんな顔すんな。俺に教わるんだ、絶対に目標点以上とれるぜ?」




そんな顔…させてるの、あなたなんですけど…。




それに、ど、どこから湧いてくるの?その自信…。




と、言いそうになってヤメた。




だって、篠崎さんの目、本気なんだもん…。