そして、半ばコケるようにしてひなの上に乗っかってしまった。




おいおい!




この状況、いくらなんでもマズイだろっ…。




はたから見たら、俺が襲っているようにしか見えねえだろ!




…見るヤツなんかいないから、まぁいいんだけど。




「おい、ひ……な…」




ぎゅぅぅっと首に腕を回され、どうしようもなくつらい。




いや、俺的にはすっげー嬉しいんだけどさ。




問題なのは、今、蛇の生殺し状態なんだよな…。




手ぇ出したいけど出せない。




その…俺もいろいろあるから取りあえず……。




「かみさま………あ、のね……」




どうしようか迷っていると、小さな声が聞こえてくる。




「……お願い……舜くんと一緒の大学行きたいよ…」




寝言にしてはハッキリしゃべってるよな…。




だけど、ひなは寝たふりしながら喋れるほど器用じゃない。




つーか、俺と一緒の大学に行きたいって…。




「…頑張りが、足りなかったんだ………ね…」




一筋の涙が、シーツを濡らした。




……と同時に、俺はひなの唇に自分の唇を重ねる。




別に峰龍にこだわる必要ねーじゃん。




二度と会えなくなるわけじゃないんだから。




なんなら俺が女装して、ひなの女子大に行ってもいいぜ?