「まぁ、『好き』の答えは……今度ゆっくり時間をかけて教えてやるよ」




上から降ってくる舜くんの声だけはハッキリ聞こえてくる。




そんなに深い意味でとってくれたのかな…?




だとしたら…………。




「ふへへ………っいいよ、答えなんて」




顔がニヤけるのも仕方ない。




ニマニマと緩む頬を抑え、なんとか冷静を保っている感じでカッコつけたけど…。




「変態みたいに笑った後に冷静な声で言われても、まったく説得力ないですけど?」




…笑い声が、声に出てた私…。




はぁ…。




どうしても舜くんには揚げ足を取られてしまう。




私も一度くらい、舜くんにイジワルしてみたいなぁ。




………って思ったけど。




「まぁー……俺の腕の中にいれば?」




「えっ、いいの!?」




舜くんの腕の中……。




ってつまりは今の状態だよね。




そんなの、そんなの…!




嬉しすぎて爆発しちゃうかもしれないっ!!




ぎゅぅーっと抱きしめ返す私に、舜くんが嬉しそうに、満足そうに……。




「ま、そんなことより、とりあえず試験ガンバレ。成績が無いんじゃ、クリスマスデートは中止な。」




何より意地悪そうに言った。




「………………わ、忘れてたーーー!」




今すぐにでも、成績が欲しいよぉ…!




…っていうか、学校に行くのを止めたの舜くんじゃん!




今日は楽しいクリスマス………なのに……。