【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-








よかった、素直に入ってくれて…。




と安堵しつつ、私も篠崎さんの後に続いて家に入り、玄関のカギを閉めた。




…そういえば家の中に男の人を入れるのって、お父さんと悠ちゃん以外初めて…。




まさか一人っきりの家の中に、まだろくに知らない男の人を入れることになるなんて、想像もしてなかった。




篠崎さんがスタスタと歩いていくのに置いて行かれないよう、私も早急に靴を脱いで廊下を歩く。




やっぱり、家庭教師さんとの勉強ってってリビングでやるのが妥当かなぁ…?




で、でもマンガとかだと自分の部屋で教えてもらってるよね?




う~ん…迷うところだなぁ…。




どうしようか迷っていると、“ひな”と書いてあるプレートがかかっている部屋の前で篠崎さんが足を止めた。




「この部屋?それともあっち?」




そして、振り返ってそう聞かれる。




やっぱり、テレビとか無い部屋の方がいいのかなぁ…。




そう思った私は、仕方なくそこにあった自室へのドアを指さした。




…………いいよ、もう。




今は、とりあえずどこかに座ってほしい。