【完】キスしてッ! -年上甘々☆溺愛カテキョ-








あ~でも、家入りたいよぉ…。




ずっと黙って俯きながら葛藤していると、意外にも篠崎さんの方から話しかけてくれた。




「取りあえず、カギあけてもらえる?ここで時間潰すのも嫌だろ」




は、はい…!




私は黙って鞄の中から鍵を取り出し、ササッとドアの前まで移動してガチャリと鍵を回す。




なんか…知らない人を家に上げるって、緊張する!




思っていた以上に心臓がバクバクと動いて、薄っすらと冷や汗も出てきた。




あ~、何とも言えないこの感じ。




目を瞑って呼吸を整えていると、まだ聞きなれない、低くて冷たいような声が聞こえてくる。




「先どーぞ?」




そう言われたけど、フルフルと首を振った。




普通はお客さんが先だよね!




私が先に入るわけにはいかないよ。




ドアを開けて待っている私を見て、篠崎さんは何も言わずに私の家に入る。