「そっか、春沢さんも峰龍か。一緒に頑張ろ」
穂見くんが一休みしようって言うから、駅前のカフェに入った。
…のはいいけど、私の頭の中はすでに真っ白。
学部は違えど、穂見くんと同じ大学なんて…!
なんだか、急に現実が見えてきた。
…でもそうだよね…。
峰龍大は、美織ちゃんや裕貴くんも受けるつもりでいる大学。
そんな場所に、私が行こうとしてるのが場違いだよね…。
「コーヒーと抹茶パフェです」
俯いて泣きそうな私に、店員さんの陽気な声が響く。
今、そんな気分じゃありません!
と顔をあげれば、可愛い店員さんは穂見くんに最大限の笑顔を向けていた。
…しかし、穂見くんは店員さんに見向きもせず、私にパフェを手渡してくれる。
「ほら、元気出せって。ってかなんで落ち込むワケ?」
パフェを食べ始めてからも、ずーっとそればっかり。
もう大学の話から離れようよ!
意外と大きい抹茶パフェを無言で食べ進める私。
……やっぱり、志望校変えようかな…。
舜くんやみんなとのスクールライフを夢見てたけど…。
結局は夢で終わりそう。
だったらもう少し将来をちゃんと考えて、別のところに行こうかなぁ。